新納一哉さん、ゲーム開発にかける想い「やりたい気持ちに、ウソをつきたくない」
2020.07.29
仕事・働き方
2020.02.14
【所属】 埼玉武蔵ヒートベアーズ
【出身地】 岐阜県岐阜市
【ポジション】 投手
【身長/体重】 184センチ/91キロ
【投打】 右投げ右打ち
【生年月日】 1994年4月24日
【プロフィール】2012年育成ドラフト1位で岐阜城北高校から広島東洋カープに入団。2016年から支配下登録も、怪我の影響もあり1軍での登板に恵まれず、2018年オフに戦力外通告を受ける。2019年から埼玉武蔵ヒートベアーズに入団。MAX154キロのストレートを武器に、主に中継ぎとして活躍。NPB復帰を目指し、研鑽を重ねる。
やる気ラボの勝部です。本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
昨年はBCリーグ・埼玉武蔵ヒートベアーズでプレーされました。
この一年は辻投手にとってどのような一年でしたか?
悔しい一年でした。「NPBに復帰する」、それを一番の目標としてBCリーグに入ったのに、叶えることができなかった。自信はあったのに、そこにたどり着くことができなかったというのが本当に悔しかったですね。
昨秋のNPBトライアウトで結果を残すも、連絡は来ず。
BCリーグ残留を決断するまで、相当悩まれたのではないでしょうか?
そうですね。もともと、一年でNPBに戻るつもりでいたので、ダメだった時のことはあまり考えていませんでした。
だから、トライアウトが終わってNPBの球団から連絡がなかった時は、やる気ゼロ。それどころか、マイナスになりましたよ。続ける意欲なんてまったくわかなかったですね。
それでも、BCリーグ残留を決断された理由はなんだったのでしょう?
2~3週間がたって、ふとした瞬間に考えることがあったんです。「自分のストレートはまったく衰えていない。むしろ良い感覚なんだ」って。
これからの人生で硬式野球を真剣にやる機会って、たぶん今しかないですよね。「ここで辞めてしまったらきっと後悔してしまう。納得のいく形でやりきりたい」。そういう気持ちが、自分の中で日に日に強くなっていきました。
「まだ自分はできるんだ」という自信があったのですね。
でも、それだけでは「やる気」は続かないんですよね。残留が決まった12月に、またやる気を失いかけてしまったんです。
え・・・?
身体は作っていたんですけど、野球の動作はまったくしていませんでした。いや、できなかったんですよ。モチベーションが一向に上がらず・・・。
確かに、やる気って水物ですよね。勝手に上がったり下がったり。
そんな中、辻投手が再びやる気を出すきっかけになったものはなんだったのでしょう?
いちばんは、やっぱりチームメイトの存在ですね。一人でやっているとやる気を失ってしまいがちですが、チームで頑張ろうと思うとやる気も自然とわいてきたんです。
辻投手が所属する埼玉武蔵からは、昨年2名がNPB入りを果たしました。同じ夢を追うチームメイトの存在は心強いですよね。
「とにかくNPBに戻りたい」。そんな強い思いが、お話からひしひしと伝わってきます。
辻投手がNPBにこだわり続ける理由はなんでしょうか?
僕は、野球が大好きな家庭に育ちました。テレビをつけると、いつも野球。小学校では1年生から野球部に入りました。常に野球がそばにある環境です。
名古屋ドームでNPBの試合を観戦し、あの場所に立ちたいと思うようになりました。僕にとって、プロ野球は小さい頃からの夢だったんです。
NPBを目指すのは、自然な環境だったのですね。
一度NPB入りを叶えられた後も、その気持ちが変わらないのはどうしてですか?
心残りがあるんです。 カープにいた6年間、僕は一度も一軍で投げることができなかった。自分が一軍で投げる姿を、家族に見せられなかったんですよ。
自分の夢としてだけでなく、周りの人たちの思いが常に胸にあったわけですね。
そうですね。
カープにいた時もチャンスを怪我でフイにしてしまい、何度もくじけそうになったことがあります。野球じゃない仕事を探そうと思い、いろいろな人に話を聞きに行ったこともあります。でも、そんな時、いつもみんなが「まだできる」「もったいない」と激励してくれたんです。
だから、今、頑張れているというのもありますね。
周りの人の支えがあってこそだったのですね。
昨年は主にリリーフとして活躍された辻投手ですが、今年は先発にも挑戦されるのだとか。
どうしてこのタイミングで、先発に挑戦しようと思ったんですか?
監督に「先発してみないか」と声をかけてもらったんです。「(辻は)1イニングを抑えるのは当たり前のレベル。長いイニングをしっかり抑えられるということをNPBにアピールしていこう」、と。
チームの戦略でもあるとは思いますが、NPB復帰という僕個人の夢のことも考えてくれた結果だと思っています。
すごい。チーム全体で、辻投手の夢を後押ししてくれるんですね。
チーム全体の雰囲気も明るいですし、練習に関しても、相談すると自分のやりたいメニューを取り入れてくれるんですよ。NPBと同じように、練習や試合ができる環境があることもありがたいですね。
そんな中で、アピールしていきたい自分の魅力はどこだと思いますか?
やっぱり球速ですね。
球のスピードは、NPBに戻るための大事な指標だと思っています。
最速154キロ。これは、NPBでも十分速い部類です。
逆に、これから伸ばしていかなければいけないと感じるところはありますか?
ストレートの質を向上させるのはもちろんですが、変化球でもしっかりストライクを取れるようにしていきたいですね。
僕はどうしてもまっすぐが狙われがちなので、変化球でカウントを取れると投球がもっと楽になる。また、打者を追い込んでからのストライクからボールになる変化球も磨いていけたらと思います。
具体的な練習方法を教えていただけますか?
それは、投げ込みでしょう。キャッチボールのときから腕をしっかり振ることを意識して、一球一球大事に投げることが大切だと思います。
また、埼玉武蔵には宮川さん(将/元東北楽天ゴールデンイーグルス)というすごく良いお手本がいるので、教えてもらいながら自分のものにしていきたいですね。
辻投手は、ご自身のSNSでも「BCリーグをもっと知ってもらいたい」とおっしゃっていました。
はい。「限られた環境の中で頑張っている選手がたくさんいる」ということを知ってもらいたいですね。
BCリーグはNPBのように華やかな世界ではないけれど、そういう世界を目指してチャレンジしている人たちがいっぱいいるんだということを、自分自身がもっと伝えていけたら良いなと思っています。
最後になりますが、読者のみなさんに向けて、夢に向かって頑張るためのアドバイスをお願いします。
夢を追いかけるのは自分かもしれませんが、それは決して自分一人ではできないんですよ。親のサポートだったり、仲間のサポートだったりが必要だと思うんです。
僕は今年で26歳なんですが、こんな年齢になるまでNPB復帰を目指すことができる。まず、このような環境があることに感謝して、これからも頑張っていきたいと思います。
ありがとうございました。
辻投手のこれからの活躍を期待しています!
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この記事を書いた人
勝部晃多(かつべ・こうた)
やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。
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