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動機づけとは?理論を活かしてモチベーションを高める!

2021.02.15

「動機づけ」というと、あまり聞きなれない言葉に感じるかもしれませんが実は非常に身近な概念です。今回は動機づけとは何か、そして動機づけに関する理論を活かしてモチベーションを上げる方法をわかりやすく解説します。仕事や学習のやる気アップにぜひ活用してくださいね。

  

  

  

  

動機づけとは?


  

 そもそも動機づけとはなんでしょうか。まずは、動機づけの定義について学びましょう。

  

   

    

動機づけとはモチベーションのこと

動機づけとは、モチベーションの和訳で、目標・目的へ向かう行動を喚起、そして維持する過程のことです。

様々な動機づけに関する理論があり、心理学者のジョン・アトキンソンの達成動機理論などが有名です。

様々な動機づけについて理解することで、モチベーションの高め方がわかるようになります。代表的な動機づけ及び理論についていくつか学んでみましょう。

  

  

  

動機づけにはどんな種類がある?


  

動機づけに関する理論は多種多様です。代表的な動機づけについていくつか学んでみましょう。

 

    

    

達成動機・失敗回避動機

動機づけに関する理論の中でも有名なものの一つが、前項でも例に挙げた心理学者のジョン・アトキンソンの達成動機理論です。
目標を達成したいというモチベーションである達成動機と、失敗を避けたいというモチベーションである失敗回避動機のどちらが優勢なのかで好む目標や結果の受け止め方などが変わるという理論です。
それぞれの特徴を理解することが、適切な目標設定、ひいてはモチベーションアップに繋がります。

 

   

   

外発的動機づけ・内発的動機づけ

心理学者のエドワード・L. デシは、報酬が内から与えられるか外から与えられるかによってモチベーションの質が変わると考えました。これをそれぞれ外発的動機づけ・内発的動機づけといいます。
外発的動機づけとは、外から与えられる報酬を目的として生じるモチベーションです。例えば「今度のテストで100点をとったらゲームを買ってあげる」と言われて出てくるやる気がこれにあたります。
外発的動機づけは引き出しやすいモチベーションですが、自発的なものではないので報酬がなくなると継続が難しくなるのがデメリットです。
内発的動機づけとは、自分の中の興味や好奇心がきっかけとなって生じるモチベーションです。例えば「虫の動きや形が好きで、昆虫図鑑を読む」のは内発的動機づけによるものです。
内発的動機づけが高まると、他人に言われなくても自然に自分から継続的に取り組むことができます。ただし、自分の中から湧き上がってくるものなので、他人が内発的動機づけを刺激するのは簡単ではありません。
なお、外発的動機づけ・内発的動機づけについては以下の記事でも解説しています。より詳しく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。  

【心理学者監修】イラストで分かる「内発的動機づけ」「外発的動機づけ」

       

  

   

動機づけを高めるには


   

達成動機・失敗回避動機の考え方

達成動機・失敗回避動機の観点だと、どちらが優勢かを見極め、それぞれに合った目標の設定することが有効だと考えられています。
達成動機が高い人の場合、今の実力でできるかできないか五分五分くらいの目標だとモチベーションが上がりやすいです。
当然失敗する可能性があるので、仕事などあまりミスが許されない状況の場合は、リスクヘッジをしっかりしておくことも重要になります。
失敗回避動機が高い人(達成動機が低い人)の場合は、絶対にできる目標か、達成が非常に困難な目標だとモチベーションが上がりやすいです。基本的には、前者の「これならできそうだ」と思える目標を立てて、それをひとつずつクリアしていくのがおすすめです。
また、失敗回避動機が高い人は、失敗したくない気持ちが強いため、消極的になりがちですので、事前準備をしっかりして不安を解消してあげることも重要です。
達成動機については、以下の記事でより詳しく特集しています。ぜひ一緒に読んでみてくださいね。

達成動機とは?タイプ別やる気アップ術!

 

  

  

外発的動機づけ・内発的動機づけの考え方

外発的動機づけ・内発的動機づけの観点だと、前者から始めて後者につなげていくのが効果的だと考えられています。
先述の通り、外発的動機づけは上げやすいですが継続が難しく、内発的動機づけは上げにくいですが継続はしやすいです。そこで、まずは外発的動機づけを高めて、物事に取り組んでもらいます。そして実際に行動する中で興味を持ってもらい、内発的動機づけが高まるようにするのです。
例えば子供に数学の勉強を頑張ってほしいと思ったなら、1時間勉強したらおやつを上げるなどの方法でまずは外発的動機づけを高めたうえで、一緒に勉強して数学の面白さを伝えるのです。
内発的動機づけを高めるのは容易ではありませんが、一度火が付けば自発的に取り組めるようになります。興味や好奇心を持ってもらえるまで様々な切り口で魅力を伝え続けることが重要です。

また、内発的動機づけは「有能さ」「関係性」「自律性」の3つの欲求が満たされることによっても高まります。「有能さ」は能力とそれに対する評価が欲しいという欲求、「関係性」は他社と関係を持ちたいという欲求、「自立性」は自分の行動を自分でコントロールしたいという欲求を指します。
例えば部下のモチベーションを高めたいなら、仕事を成し遂げたことをほめる(有能さ)、チームで共通の目標を立てる(関係性)、裁量権を与える(自立性)といった方法が有効です。

この外発的動機づけから始めて内発的動機づけにつなげるべき、3つの欲求を満たすことで内発的動機づけを高めることができるという考え方は、エドワード・L. デシとリチャード・ライアンの提唱した「自己決定理論」に基づいています。こちらの記事でも「自己決定理論」の内容を分かりやすく解説していますので、外発的動機づけ・内発的動機づけが気になった方はぜひ一度ご覧ください。

やる気への行動プロセス|やる気にさせる心理学(2)

   

  

  

まとめ


 

動機づけへの理解が深まるほど、モチベーションのコントロールは容易になります。ぜひこの知識を活かして、仕事や学習のやる気を高めてくださいね!

   

  

   

 

 

この記事を書いた人

ミズタ

やる気ラボライター。趣味は映画と音楽。インタビューとコラムをメインに書いています!

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