やる気の出るモノとコト

【やる気が出てくる世界の言葉】「みそっかすなんていわせない」逆境を楽しもうというやる気をもらえる言葉

2019.11.7

親子で学びたい。我が子に伝えたい。そんな気持ちになれる、やる気が出てくる世界の言葉。歴史上の偉人や名著からピックアップ。その言葉はどうして出てきたのか、お伝えしていきます。
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学校や職場、友人同士の間で、自分がいたいポジションにいられずに悩んだ経験のある方はいらっしゃいますか?

 

自己像と、他人が思っている自分がかけ離れていることに苦しむことは、意外とよくあることではないでしょうか。子どもも同じです。

 

そんな時、どうやってその状況を乗り越えるか。いっそのこと、逆境も楽しんでしまおうという気持ちにさせてくれる名言と、一冊の本をご紹介します。

 

やる気が出てくる世界の言葉】:みそっかす同盟に入れてよかった。

「みそっかすなんていわせない」/ジャクリーン・ウィルソン著

 

本書を書いたジャクリーン・ウィルソンは、イギリスでは有名な児童文学作家です。権威ある児童文学賞を数々受賞し、大英帝国勲章などという物々しい勲章も賜った人物ですが、物語はどれも親しみやすいユーモアに満ちており、読んでいるだけでも笑顔になれます。

 

今回ご紹介する本の主人公は、ジョーンという小学生の女の子です。ジョーンは
両親の離婚で 、母と姉との3人暮らし。

 

ジョーンは、大好きな父に若いガールフレンドがいると知って一方的に腹を立てます。おまけに、転校先の学校では「ふとっちょ」というあだ名をつけられ、担任のモーペス先生にも怒られてばかり。

 

前の学校では人気者で、いつもみんなの中心にいたジョーンは、何から何まで面白くありません。

 

そんなある日、クラスで劇をやることに。やる気のない態度をとったせいでドブネズミ役に回されてしまいます。

 

これではまるで『みそっかす』だと、気分最悪のジョーンですが、隣の席の小柄で気弱な男の子、メルヴィンとふたりで「みそっかす連盟」を結成したことで少し気を良くします。

 

ジョーンとメルヴィンの他にドブネズミ役にされた子は7人。 変わり者ばかりが集まったドブネズミチームは、全くまとまりがなくジョーンは途方に暮れてしまいます。

 

バラバラのドブネズミチームですが、共通点がひとつあります。それは、クラスでどこか浮いた存在であること。ジョーンとメルヴィンはドブネズミチームのみんなを「みそっかす連盟」に引入れるのでした。

 

劇の稽古が進む中で、ジョーンがさらに怒り出す事態が起きます。その劇にはドブネズミのセリフが一つも無いことです。

 

目立ちたがり屋のジョーンは我慢ができません。そこで「みそっかす連盟」のメンバーを集め、クラスの劇とは別の、自分たちの劇を作ろうと提案します。

 

ジョーンが自分で書いた劇の脚本は、自分が主役となる悪魔の物語。みんながそれぞれ個性的な悪魔となって演じる劇を作ることにしたのです。

 
 

秘密で進めていたこの劇ですが、ひょんなことがきっかけでクラスみんなの前で披露することになります。これが意外な結果を生むのです。

 

モーペス先生は、みんなの演技力を高く評価し褒めてくれ、「ドブネズミの役だって同じように、みんなの個性を活かしたものにすれば良い」とアドバイスをくれたのです。

 

かくしてクラスの劇は大成功。中でも、みんなの個性が光るドブネズミの演技はお客さんたちに大好評で、クラスのみそっかすだった連盟の仲間は、最後には劇の花形となり、主役にも負けない拍手喝采を浴びることになったのでした。

 

そしてジョーンは、大嫌いだった新しい学校で思いがけず素敵な友達がたくさん出来たように、父親にだって新しい出会いがあったのだ、と父への気持ちを理解できるようになったのです。

 

「みそっかす連盟に入れてよかった。」

 

みそっかす同盟の一人が呟いた言葉です。クラスでいつもつまはじきにされていた彼女が、個性を認めてくれる仲間たちと居場所を見つけたことはどれだけ嬉しかったことでしょう。

 
 

〜子どものやる気にどんな影響が?〜

 

たとえ「みそっかす」だったとしても、それが自分の輝ける場所であれば何だって良い、と思えてきませんか?

 

最初は全てに不満だったジョーンが、望まない環境の中でも持ち前のユーモアと明るさを発揮するうちに、最高の仲間たちと居場所を作り上げていく姿には勇気をもらえます。

 

ジョーンだけでなく、「みそっかす連盟」の仲間たちはそれぞれに素晴らしい個性を持っています。一見欠点のように思えるものが輝くこともあるのだと、この本は教えてくれます。みんなそれぞれ魅力的で、思わず感情移入してしまうこと請け合いです。

 

ジョーンのように、自己評価と置かれている立場の格差に苦しむお子さんは多いと思います。

筆者も子ども時代、自分では器も自信も持っているつもりなのに、委員に選ばれなかったことで傷ついた経験があります。

 

そこで自信喪失してしまうお子さんもいると思いますが、そんな状況をチャンスと捉え、元気いっぱいのジョーンから、自分の個性を最大限に活かして状況を変えようというやる気をもらえるお子さんが増えることを祈ります。

 

やる気が出てくる世界の言葉: みそっかす同盟に入れてよかった。
「みそっかすなんていわせない」/ジャクリーン・ウィルソン著

 
 
 

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この記事を書いた人

藤原 望(ふじはら のぞみ)

1993年生まれ。埼玉県出身。
大学卒業後は福祉施設に勤務するが、社会人5年目で一念発起し文章を扱う仕事を目指す。
この世で好きなもののトップ3は本、映画、お酒。

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