子育て・教育

【書評】モンテッソーリ教育(モンテッソーリメソッド)とは? 『お母さんの「敏感期」』から学ぶ

2019.02.12

どうすればできるのか?

 もっとも、こう思う方も多いと思います。「言うは易し行うは難し」とか、「それができたら苦労はないよね」とか――子どもの敏感期を察知するのも、環境を整えるのも、正しいやり方を提示するのも、簡単なことではありません。
 実際に、モンテッソーリ教育を導入している教育機関では、高度なスキルを備えた専門家が、子どもの力を伸ばすためのキメ細かなサポート体制を取り揃えています。

親子の関わりで子どもの「敏感期」を伸ばすには・・・

 では、家庭にできることはないのでしょうか?

 「そんなことはない」――と、言ってくださる専門家はいます。その可能性を示してくれているのが、下記に示す『お母さんの「敏感期」』です。

 

   

子を育てる、親を育てる、この一冊!

 『お母さんの「敏感期」―モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる (相良敦子著 文春文庫)は、 モンテッソーリ教育の第一人者による一冊です。

 筆者の相良敦子氏は、エリザベト音楽大学客員教授、長崎純心大学大学院教授、日本モンテッソーリ協会理事を歴任した人物。本書では、筆者がこれまで目にしてきた事例、耳にしてきた保護者(母親)の声、モンテッソーリ教育で子どものやる気が引き出された実践例などがふんだんに盛り込まれています。

 そのため、上で述べた「敏感期」「環境」「提示」といった考えを、どうすれば実践できるのか――より具体的なイメージを持つことができるはずです。

 また、本書のユニークなところは「お母さんの敏感期」という概念です。筆者は、子育てのさなかにある多くのお母さんと出会ううちに、「お母さんは“お母さんの敏感期”とでもいうべき時期に立っている」と痛切に感じるようになったのだとか。わが子の幼少期は、まさに「母である」ための感受性がもっとも敏感になる時期。子育てをしながら「どうすればいいんだろう?」「これでいいのだろうか?」と悩んでいる保護者のみなさま(お母さんはもちろん、お父さんにも)に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

   

【書評】モンテッソーリ教育(モンテッソーリメソッド)とは? 『お母さんの「敏感期」』から学ぶ
【書評】「見て」「遊んで」「動いて」、体験型読み聞かせブックで、スポーツが得意な子に!
【書評】「勉強しなさい!」を家庭からなくすための一冊。『5つの学習習慣 驚くほど子どもが勉強しはじめる』
【書評】マンガとイラストでわかる、やる気スイッチの脳科学。『のうだま1 やる気の秘密』
【書評】“令和だし、万葉集を読んでみようかな”――そんな“やる気”に答える注目の解説本は?

 
ライター募集中!
 

1 2 3 4

ページTOPへ