仕事・働き方

【起業】サバに乗り、サバを歌い、サバに生きる男――サバ博士 右田孝宣(前編)

2019.06.14

町口 まさに、好きこそ物の上手なれですね。

 職場だけではなく、ご自宅でもさばいていましたか?

右田 そうですね。職場でもやって、職場で余っているものを買い取って、家でもさばいていました。

町口 一日中、魚をさわっていたんですね。

右田 そうです。午前中は取引先にデリバリーする仕事もしていたので、シェフの方たちからも調理に関することを教えてもらいました。魚の味付けやさばき方、下処理などいろいろなお話をうかがっていましたね。

町口 研究熱心ですね。

右田 はい。興味があるからこそ飽きずに研究できました。

 僕はほんまに学生のときは勉強していなかった分、社会に出てからかなり勉強していると感じますね。今も勉強中です。興味があるから続けられるのだと思います。

町口 遊びよりも料理を優先?

右田 そうです。最初は料理に没頭していました。

 そのうち家ではご飯を作らなくなり、外食していろいろな料理を食べるようになってきましたね。

町口 自炊から外食へ切り替えたきっかけのようなものは何かありましたか?

右田 飽きてきたんです(苦笑)。

 先ほども言いましたが四季折々に魚は出てくるのですが、毎年出てくると新鮮さがなくなってくるんです。感情に例えると、一巡目のときは「わくわく」して、二巡目は「覚えているな」、三巡目で「うまくなっている!」、四巡目で「一緒やな」という感じです。

 その四季折々のタイミングで旬の魚を毎回同じように料理していくと、もう飽きてきました。

町口 それなら外食で、味の研究をしたいと。

右田 そうです。料理が飽きたとはいっても、やはり魚が好きなので、どうすればおいしく魚を味わえるかといったことを常に考えていました。提案販売の際も「こんなふうに食べたらおいしかったですよ」とお客さまに勧められますから。

 魚と関係のあることはやり続けることができました。好き過ぎて魚ばかり食べていましたから、ほとんど肉は食べなかったですね。

町口 今もあまり肉を食べませんか?

右田 はい。ちなみにですが、今日と昨日の昼はサバを食べました。

町口 さすが、サバ博士です。

魚嫌いから一転、魚に夢中になった右田さん。
この後、どうやって「サバ博士」になるまで突き詰めていくのでしょうか。
続きは後編へ。

後編はこちらです。

 
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